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Stephanie Quirk先生のヨガセラピーを通して

  • 7月13日
  • 読了時間: 6分

東稔 英

見えないもの、直接触れえないものをアサナで触れる

「私達は自分自身の手で直接内臓、甲状腺に触れる事は出来ない、また自分の身体なのに首の後ろ、背中を直接見る事もありません。アサナの練習では身体の内部に触れようとします。その時、私達の思考は静かに深くなります。それがヨガを学ぶということです。普段練習しているアサナを通して内臓をどう健やかに保つのか?アサナへの理解を深い思考へと繋げる。それがサントーシャ満たされた感覚であり、ヨガではその感覚だけが頼りになる、身体と呼吸、心を繋げる事がヨガセラピーです。」

これはStephanie先生のお話の中からの抜粋です。

以下は今回のトレーニングに参加をして、特に学びが深かった甲状腺とヨガの関係についてレポートしたいと思います。その中で私の記憶違いが有りましたらお許しください。また素晴らしい勉強の機会を設けて下さった先生方、トレーニング中に様々なアジャストをしてくださった先生方、本当に有難う御座いました。とても充実した学びのある4日間となりました。

「甲状腺を血液のお風呂に漬けなさい。」

「甲状腺を血液の温泉につけるようにSirsasana,Sarvangasanaをよく練習しなさい。」

私は甲状腺亢進症の診断を7年ぐらい前に受けました。ですが実際の状態は低下症の症状に近いものがあり、自分自身の体調に自信が持てず辛かった時期がありました。(その時期、甲状腺付近良性腫瘍摘出手術も経験)不眠に対してインバージョンの練習が有効であることは周知のことですが、甲状腺疾患の場合は単に眠れない状態と違い身体は大変疲労しているのに、首から上だけが起きよう!起きよう!としている状態が明け方まで続きます。動悸も絶え間なく耳に届きます。そんな中自然と無意識にいつもインバージョンを練習していました。そうすると眠り易くなりました。今回のStephanie先生の言葉は自身の経験とも合わせながら、改めて理解が深まりました。またトレーニング中「甲状腺を血液のお風呂につける。」この感覚は柔らかな前屈のポーズからも実感。サポートを使った前屈です。今までは前屈の時に甲状腺を意識において練習した事はありませんでしたが、今回のトレーニングでは、緊張しやすい部分に対して額や生え際の角度を少しづつ変えながら試してみたりもしました。あまり過敏にならず、その日の体調や感覚を大切にする練習は必要だと再確認できました。

「甲状腺を鎖骨裏側から引っ張りだす様に、そこにスペースと柔らかさをもたらされるか?そのために肩甲骨下を活性化させて。」

これはブロックや板など硬いものを身体にあてがう練習を様々なアサナでグループワークを行いました。活性化させる・・というのは、身体の硬い部分とその周辺を繋げていく練習です。サポートは硬い物の方が押し返す力を使えます。また先生は「大きく伸びている所には呼吸を感じにくい事もある。胸を張って歩いているからといって、胸に呼吸が入っているわけではない、その反対側を観なさい。」とも話されました。確かに喉の硬さは首の後ろ側を意識すると、とても楽になります。楽になるという事は、その練習が身体に良い、というメッセージなんですね。楽になる=良いという短絡的な結論にはすぐにはならない時もあります。根気よく練習しないと気づかないままで終わってしまう事も多いだろうと思いました。  

 


左端は横から見たブロックを使ったSalamba Sarvangasanaの背中です。
真ん中のSalabhasanaはロープを足裏にかけ手で引く練習なども。
右端は鎖骨裏側に小さなロールマットを挟み、周辺を押し広げるようなアジャストメント。バンテージでも可。

 

「脳からおくられているメッセージをキャッチするのが、甲状腺、すい臓の役割。そのメッセージを読み取りましょう。」

私は先天的に股関節が形成不全です。股関節の調子が良くない時には動悸もあり喉の硬さも同時に感じていました。ですが私はヨガの練習もしている、病院の薬も服用している。そこに安心してしまい、どうして身体がそうなってしまったのか、身体からの深いメッセージにあまり注意を向けていませんでしたし、体力がない自分が嫌でした。今は随分症状は良くなったのですが、時々移動中などで喉が硬くなったり、動悸が感じられた時は、Jalandhara bandhaを椅子に座って練習します。その時にすぐに背中上側がぼんやりしてしまうので、腕の内側を特にしっかり伸ばすようにしています。その時に静かに先生のアドバイス通りに甲状腺を血液に浸すようなイメージを持つとまるでSarvangasanaを練習したかのような気持ち良さがあります。また身体からの大切なメッセージを読み取る方法として呼吸があります。先生はpanca-mahabhutaについて解説して下さりました。私は無意識に鼻のヘリで行う火の呼吸が多いと気づくと同時にそれはとても喉と首を硬くしていたことが分かりました。喉が硬いから呼吸が硬くなるのか、呼吸が硬いから喉が硬くなるのか、どちらが先かわかりませんが、いずれにしても自分の状態に気づく事が出来ます。「鼻の孔管の中心を通りぬけるどこにも触れない空の呼吸、鼻腔外側にから背面側に広がる水の呼吸、鼻腔をわける縦の広がりから胸骨左右をひらく風の呼吸。鼻のへりでひろがっていく火の呼吸、下鼻腔から吸うと背中側の肺にひろがる地の呼吸、やわらかなスムーズな呼吸ができていますか?」これもStephanie先生の言葉です。この五大元素と呼吸の関係はアイアンガー先生の「ヨガ呼吸、瞑想百科」のP243にさらに詳しく載っていました。またStephanie先生は喉と首の硬さがある時はNiralamba Sarvangasanaは練習しないように仰っていました。

最後に心に残ったStephanie先生の言葉で失礼します。有難う御座いました。

「何かを生産しないといけない、という感覚から離れる。」

物事が時間通りに動いている、という事は「気づく」という感覚を忘れがちです。その時どういう反応をするのかさえ忘れている時もあります。食事、教育、健康の知識など豊かになりましたが、私たちはもっと繊細さをもった生き物であったはずです。自分を育むのは自分の責任です。より深いところへ自分で行く。それはもともと「私たちに与えられたもの」だからです。

「指導員として明確に勇気づけるものを手助けする。」

ある生徒がギータ先生に「Stephanie が練習していることを私もやりたい。」と御願いをしました。ギータ先生は「あなたはStephanieのカルマを持っていない、それは良い悪いではない。」と話されました。私達は指導員としての明確さ、生徒を勇気づけるものを手助けする。そのインスピレーションがなくならないように。それは一人ひとりの役割です。

 
 
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